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【2020年度版】大家さんが知っておくべき税制改正のポイント

はじめての不動産投資
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不動産オーナーとして住宅や土地を上手に活用するためには、毎年改正される税制や特例措置の内容を知っておくことが大切です。特に2020年度の税制改正では、空き地・空き家問題の解消、新築住宅の取得促進のための特例措置の適用期間が延長されるなど、不動産に関わる項目が多くあります。

今回の記事では、大家さんや不動産投資家の方が知っておきたい不動産に関する改正項目を5つに分けて詳しく説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

1 低未利用地の適切な利用・管理を促進するための特例措置

利用ニーズが少ない土地の増加への対策として、土地の譲渡を促進するための改正です。具体的には、長期譲渡所得から100万円を控除する制度となります。

1-1 低未利用地とは

空き家の増加が懸念されるように、少子高齢化が進むことで利用されずに放置される土地が増えています。売却したくても利用ニーズが少なく、低額での売却しか見込めないため、放置されている土地の解消が課題となっています。

平成25年土地基本調査によると、平成15年からの10年間で世帯が保有する空き地は1.4倍に増加しています。人口減少によりこのような低未利用地はさらに増加することが懸念されています。

なお、低未利用地とは、社会経済情勢の変化により目的をもって取得したものの利用できない土地、あるいは暫定利用している土地のことです。

低未利用地は利用されず管理もされないままだと、治安や衛生、景観などの悪化につながり、さらには周辺地価の下落をも誘発しかねません。しかし、その土地の保有者としては低額での売却しか期待できないので、やむなく保有を続けるというケースが多くあります。

そこで、低未利用地の譲渡にインセンティブを付与することを目的に、譲渡所得から100万円が控除される特例措置が創設されました。

1-2 特例措置を受けるための条件

譲渡価額が500万円以下で、都市計画区域内にある一定の低未利用地を譲渡した場合、長期譲渡所得から100万円が控除される特例措置の対象となります。条件としては、①低未利用であること、②買主が購入する土地を利用する意向を持っていることとなります。この特例措置を受けられる期間は、令和4年12月31日までです。

 

2 住宅用家屋の所有権移転登記等に係る登録免許税の軽減措置

登録免許税に関する税制改正では、住宅用家屋の取得に関する負担を軽減する目的で、軽減措置の延長が決まっています。

住宅用家屋の所有権の保存登記などにかかわる特例措置は、2022年3月31日までの2年間延長されます。また登記の種類による本来の税率と軽減税率は以下の通りです。

本来の税率

軽減措置

所有権保存登記

0.4%

0.15%

所有権移転登記

2.0%

0.3%

抵当権設定登録 0.4%

0.1%

 

3 新築住宅に係る固定資産税の軽減措置

新築住宅を購入する方の初期負担を軽減するため、固定資産税を半額とする特例措置(戸建て住宅の場合は3年間、マンションの場合は5年間)があります。これが2022年3月31日までに新築した住宅に適用されます(2年間の延長)。

3-1 軽減措置を受けるための条件

新築住宅の固定資産税が2分の1に減額されるための条件は、以下の通りです。

床面積

50平方メートル以上280平方メートル以下

(ただし一戸建て以外の賃貸住宅は40平方メートル以上)

居住割合

専用住宅は全部

併用住宅は一棟の建物全体の2分の1以上

区分所有家屋は各専有部分の2分の1以上

共同住宅は一棟の建物全体の2分の1以上

3-2 軽減される税率等の内容

新築住宅でも「戸建て」「マンション」で軽減される内容は以下の通りです。

  • 戸建て住宅:「固定資産税額の2分の1」は取得時から3年間
  • 3階建て以上のマンション:「固定資産税額の2分の1」は取得時から5年間

なお、住宅用地(敷地)については、面積に応じて以下の特例措置がすでにあります。

  • 200平方メートルまでの小規模住宅用地:固定資産税の評価額を6分の1
  • 200平方メートルを超える部分となる一般住宅用地:固定資産税の評価額を3分の1

住宅用の減税措置について、期限は特に定められていません。

 

4 「宅建業者が取得する新築住宅の取得日に係る特例措置」および「一定の住宅用地に係る税額の減額措置の期間要件を緩和する特例措置」

宅地建物取引業者(宅建業者)による住宅取得コストを軽減する目的で定められた新築住宅取得に関する特例措置で、2年間延長されます。

4-1 1年以内に売却すれば不動産取得税は生じない

宅建業者が新築住宅を取得した場合、取得したとみなす日を住宅新築の日から1年(本則は6カ月)を経過した日とする特例措置が、2022年3月31日まで延長されます。つまり、宅建業者が取得した新築住宅を1年以内に売却した場合、不動産取得税は生じないのがメリットです。

4-2 一定の住宅用地に係る税額の減額措置

宅建業者が土地を取得してから新築住宅を建築するまでの3年間(本則は2年間)は、不動産取得税が軽減される特例で、2022年3月31日まで延長されます。

例えば、宅地を購入した場合、土地の不動産取得税は「評価額×1/2×3%−控除額」の金額となります。控除額は45,000円、もしくは、「(土地1平方メートル当たりの固定資産税評価額×1/2)×(課税床面積×2)×3%」のいずれか多いほうとなります(※200平方メートルが限度)。

 

5 特定の事業用資産の買換え等の場合の課税の特例

事業用資産を一定の要件に該当する事業用資産に買い替える場合、譲渡資産の譲渡代金の一部に関して課税の繰延べが認められるという特例です。法人課税に関しては、適用期限が2020年3月31日から3年間延長されます。

5-1 収益性の高い不動産に買い換えできる

この特例に適用された事業用資産の買換えを行うと、譲渡益の80%に対する課税が繰延べされます。つまり納める税金が少なくなるので手元に現金が残り、次に買い換える事業用資産をより高額なものにすることも可能になります。例えば収益性の低い事業用資産を収益性の高いものに買い換えるなどのケースが考えられるでしょう。

また、買い換えする事業用資産は、一部地域を除いてエリアは問われないので、郊外の不動産から賃貸需要の多い都市部の不動産に買い換える等のケースでも利用可能です。

5-2 買い換え特例の対象不動産

事業用資産とはいわゆる貸付をしている不動産物件のことであり、親族に無償で貸し出すなどのケースでは適用されません。

具体的には国内で所有期間が10年を超える事業用の土地あるいは建物が対象で、買い換え先は事業用の土地、国内の建物または建造物となります(例えば駐車場やアパート、区分所有マンションなど)。

特に土地を譲渡する場合は300平方メートル以上であることが必要で、さらに買い換え先の土地面積の5倍以内でなければなりません。

買い換え資産の購入は資産を売った年の前年かその年、あるいは翌年に行う必要があります。さらに買い換えた資産は取得から1年以内に事業を行うことが必要です。

5-3 買い換え時の注意点

買い換えの課税特例は見直しを行ったうえで、適用期限が延長されます。ただし過疎地域に関わる措置、および危険密集市街地に関わる措置は1年のみの延長となります。それ以外の場合は3年の延長です。

例えば、航空機騒音障害区域の内から外というような一定の区域からの買い換えの場合、課税繰延べ割合は80%から70%に引き下げられます。また都市機能誘導区域の外から内への買い換えは、特例の対象外となるので注意しましょう。さらに10年超などの長期所有の土地を買い換える場合、買い換え資産から鉄道事業用車両運搬具を除外することが条件になります。

このように適用期限は延長されますが、細かな見直しもあるので事前によく確認しましょう。

 

6 まとめ

2020年度の税制改正は、場合によっては不動産経営者の方も影響を受けるものがあります。また法人として運営すると適用される特例もあるので、個人投資家の方は法人化を検討するタイミングにもなるでしょう。

なお、税制改正の内容は非常に細かく、わかりづらいものもあります。上手に活用したい場合は、担当の税理士や普段お世話になっている不動産会社に相談するようにしましょう。

 

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