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はじめての不動産投資ならフルローンはやめた方が良い理由

 2017/12/21 融資(ローン)
この記事は約 9 分で読めます。 900 Views

「自己資金が無くても年収300万円でもフルローンで不動産投資が可能」などというキャッチコピーを目にすることもあるかと思います。

「フルローンで購入できる物件紹介します」などといった不動産情報の広告などを目にし、私も不動産投資をはじめてみようかな?と思ったときは注意が必要です。

フルローンとは、金融機関から物件価格全額の融資を受け、不動産投資ができることを意味しています。

自己資金ゼロでアパートやマンションなどの不動産を手に入れることができ、月々の収入も増えるという夢のような話に聞こえます。

しかし、この裏の背景をキチンと理解しておかなければなりません。

甘い言葉に惑わされず、しっかりとした考えをもって不動産投資をはじめなければ失敗するリスクがあります。

もしあなたが会社を経営しようとするならば、開業するための自己資金(資本金)を必要に応じて準備しませんか?

不動産投資も同様です。

はじめて不動産投資を行うのであれば、そもそもフルローンは基本的に厳しいと思っておいた方が無難です。

 

なぜ、フルローンはやめた方が良いのか?

不動産投資とは投資して終わりではなく、物件を購入してからが本当の始まりです。

株や投資信託のようなものではなく、事業として賃貸経営を行わなければなりません。

経営ですからリスクがあり、100%成功するとは限りません。

空室リスク、家賃滞納リスク、修繕リスク・・・など、様々なリスクが内在しています。

これらのリスクを許容し、家賃収入で借入を返済し続けていけるのかどうかがポイントです。

例えば、フルローンで購入した物件で、月々50万円の家賃収入、借り入れ返済が40万円だとすると、差し引き10万円の収益(キャッシュフロー)が得られる計算になります。

しかし、入居者が退去したら、あるいは家賃が下落したら・・・。

この例で、空室や家賃下落により、月々30万円の収入になってしまったら、10万円の持ち出しになってしまいます。

数カ月ならば、なんとかなる範囲かもしれません。

しかし、持ち出しが続けば自己資金が底をつき、破綻してしまう可能性もあるのです。

このような状況に陥らないようにするためにも、借り入れに依存しすぎるフルローンでの不動産投資は、やめましょう。

リスク対応のためにも、ある程度の自己資金を準備し、返済比率を下げておくことが必要です。

はじめて不動産投資を行うのであれば、購入予定の物件価格に対し、少なくとも20~30%以上の自己資金を準備してから始めることをお勧めします。

※参考:不動産投資で失敗しないためのリスク対策は3つの方法で解決!

※参考:これだけ守れば怖くない!不動産投資は「返済比率」に注目!

 

フルローンに潜むリスク、失敗する理由

以上のように、フルローンに潜むリスク・失敗する理由をまとめると、

  • 家賃下落・空室増加による収入低下
  • 滞納発生による家賃の未収発生
  • 金利上昇による返済額上昇
  • 修繕費などの予期せぬ支出

などの不動産投資に潜むリスクにより、金融機関からの借り入れ返済ができなくなる可能性があります。

借り入れ額が多ければ多いほど、金利変動の影響を大きく受けやすく、収入減少や修繕費などの増加により「月々の収入では返済額が賄えない」といったことも起こりえます。

このリスクに対応するためには、収入減少あるいは予期せぬ支出が発生しても手元資金で対応できるようになっていなければなりません。

つまり、万一に備えた自己資金が必要なのです。

自己資金が無いからフルローンという考え方はやめましょう。

 

フルローンが可能な物件の落とし穴に注意

金融機関の担保評価と比較して、安く販売されている物件ならばフルローンは可能です。

しかし、不動産取引価格が上昇したことも影響し、好立地の物件は担保評価よりも安く販売されることはありません。

つまり、郊外で担保評価よりも安くしなければ売れないような物件ならばフルローンが可能という皮肉な現象になるのです。

当然、人気のない賃貸物件ですから、どんなに安くても入居者が入らず、返済が持ち出しというような事態になりかねません。

しかし、なぜこのような赤字物件で融資を受けることができたのでしょうか?

それは、あなた自身の与信のおかげ?で融資を受けることができた可能性があります。

つまり、購入予定の物件が赤字でも、あなたの所得ならば借り入れの返済ができると金融機関が判断したからです。

一方で、このような赤字物件を持つことは、あなたの与信を削ってしまっているため、2棟目を購入しようとする際にマイナス評価がなされ、融資が受けられなくなる可能性もあります。

 

デットクロスに注意!

キャッシュフローも良く、フルローンで不動産投資ができても注意すべき点があります。

それは「デットクロス」です。

簡単に説明すると、デットクロスとは所得税などの税金が多額になることで、キャッシュフローがマイナスになることをいいます。

減価償却費よりも借り入れにおける返済元金の方が大きくなった時に発生します。

中古物件などで減価償却期間が短い物件や、物件価格に対してフルローンなどの借り入れ額が大きいケースほど発生しやすくなります。

解消として不動産を売却することが考えられますが、物件価格が下落していたら借り入れ残高(残債)よりも低い価格でしか売却できない可能性があります。

その場合、売却しても一部借り入れが残ってしまい、他の収入で返済し続けなければなりません。

「残債が残り、思うように売却できない。」

しかし、

「所得税等が大きく、他の収入や手元資金でも納税できない。」

などの状況に陥れば、破綻という最悪な結末を迎えるリスクもあるのです。

※参考:アパート・マンション経営の黒字倒産回避7つの方法!

 

はじめての不動産投資では融資の基準が厳しくなった?

つい最近までは金融緩和やマイナス金利の影響で、はじめての方でも比較的簡単に融資を受けて不動産投資を行うことが出来ました。

実際に、年収や自己資金が少なくてもフルローンで不動産投資が行えた状況は、ブームのような現象となり、ある意味異常な事態だったとも言えます。

しかし、それは数年前までの話であり、現在は正常化されつつあります。

特に、はじめて不動産投資をするサラリーマンの方に対して融資審査のハードルが高くなったと言われていますが、「融資が厳しくなった」のではなく、「元に戻った」が正解ではないでしょうか?

不動産投資による賃貸経営の経験や実績がない状況では、より確実に借り入れ返済ができる融資額までとなり、ある程度の自己資金を求められるケースが多くなっています。

そのためどんなに条件の良いフルローン可能な物件を探そうとしても見つかる可能性は限りなく低く、多くの金融機関に融資を申込しても思うような融資条件にはなりません。

はじめての不動産投資でも融資をスムーズに受けられるように、時間と手間を無駄にしないためにも、最初からある程度の自己資金を確保してから不動産投資をはじめましょう。

 

フルローンの可能性があるケース

フルローンの可能性があるケースとして、所有している自分の土地にアパート・マンションを建設する場合などです。

理由として、土地を所有していない方が不動産投資をする場合、土地と建物の両方を購入していることになりますが、所有している土地にアパート・マンションを建設する場合、土地を購入する必要がありません。

フルローンでアパート・マンションを建築したとしても、土地価格相当を自己資金で購入したことと同じ意味合いになります。

例えば、所有している土地価格が3,000万円の場合、5,000万円のアパートをフルローンで建築すると、土地建物合計で8,000万円の物件になります。

8,000万円の物件をフルローンで購入することが厳しいと言われていますが、所有している土地に5,000万円のアパートを建築する場合、必要な資金は5,000万円です。

つまり、8,000万円の物件を5,000万円の借り入れで取得していることになるため、建築代金がフルローンであったとしても、物件価格に対する借り入れの割合は62.5%となり、自己資金37.5%で物件を購入したことと同様に見なすことができるのです。

 

そもそも、フルローンでも自己資金が必要

不動産投資をする際には、手付金、登録免許税、融資諸経費、仲介手数料などの、様々な諸経費も必要となります。

この諸経費は、一般的に7から10%程度見込んでおく必要があります。

これらの費用は一般的に融資対象とはならず、自己資金を準備しておく必要があります。

つまり、3,000万円の物件であれば、約300万円程度の自己資金は確保しておく必要があるという事です。

一方で、これらの費用も含めて融資を受けることを「オーバーローン」と呼ばれています。

フルローンだから自己資金ゼロで不動産が買える訳ではないのです。

 

自己資金ゼロではじめての不動産投資ができるという勘違いをしてはいけない

経験豊富なベテランであれば、プロ並みの目利きで好条件の物件を見つけることができ、フルローンを活用して、相応の収益を得ている方もいます。

しかし、そのレベルに達するためには相当の努力と時間が必要です。

不動産投資の経験・ノウハウ・能力が必要なのです。

その点に十分に注意する必要があります。

はじめての不動産投資ならば、まずは安全に無理のない範囲が鉄則です。

まずは経験や実績を積むことが、次の不動産投資(2棟目)にステップアップする布石となるのです。

※参考:不動産投資は1棟目で大きな差がつく

 

まとめ

「自己資金が無くてもフルローンで不動産投資が可能」や「年収300万円でも不動産投資が可能」などという甘い言葉に惑わされず、しっかりとした考えをもって不動産投資をはじめましょう。

「お金がないけど貸してくれるからフルローン」という考え方はやめましょう。

現在は、はじめて不動産投資を行うサラリーマンの方に対しては、融資の基準に一定のハードルがあり、フルローンは基本的にあり得ないと思っていた方が無難です。

フルローンは過去の話。そう思って堅実に不動産投資を捉えてください。

少なくとも、万一の際にはリスクの許容ができる自己資金相当は準備しておく必要があるという事です。

目的は将来に備えた資産形成のはずです。

一か八かの投資はとは、正に投げる資産と書いた「投資」になるのではないでしょうか?

誰にでも・いくらでも貸してくれるような時代背景ではありません。

特に、はじめての不動産投資であれば、経験や実績を積むことに注力した方がベストです。

経験や実績を積むことで、2棟目の融資も受けやすくなり、ステップアップへとつながります。

すなわち、フルローンで不動産投資が可能だという神話のような話に惑わされないことが重要です。

確かに、様々な手法や物件選びでフルローンでの不動産投資による事業展開をされている方が存在するのは事実です。

しかし、はじめて不動産投資をするならば、自己資金が無いという理由で融資に頼りすぎた甘い期待感での不動産投資は、あなた自身のリスクの許容範囲を超えた事業になる可能性もあり、時間の限られた副業での不動産投資には向いていないとも言えるのです。

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