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不動産投資をするうえで最低限知っておきたい税金知識

 2018/11/26 はじめての不動産投資
この記事は約 9 分で読めます。 126 Views

不動産投資では物件を購入・保有・売却する度に異なる税金が発生します。取得時には不動産取得税や登録免許税、保有時には固定資産税や都市計画税、売却時には譲渡所得税などがかかります。

これらの税金は収益を圧迫する大きな負担となるため、「どのタイミングで」「いくらの」税金が発生するのかを事前に知っておくことが不動産投資を成功させるポイントになります。

なぜなら、不動産投資は単なる投資ではなく「賃貸事業」「賃貸経営」です。

管理会社に業務を委託するとしても、不動産投資に関わる最低限の税務知識は事業主・経営者として理解しておくべきです。

今回は不動産投資で最低限知っておきたい税金の基礎知識を解説するので、これから物件を購入する方はぜひ参考にしてください。

 

不動産取得時の3つの税金

不動産を購入する際は「印紙税」「登録免許税」「不動産取得税」が発生します。それぞれ見ていきましょう。

・印紙税

不動産購入のための契約書を作成する際、契約書に貼る収入印紙が必要になります。納税額は契約金額によって異なり、例えば1,000万円超〜5,000万円以下の場合は1万円です(軽減措置のため2020年3月31日までに契約書を作成する場合に限られる。以降は2万円)。

また、金融機関からの借入をする際に作成する金銭消費貸借契約書にも印紙税が必要です。契約書は業者を通して作成するため、印紙を貼り忘れることはほとんどないですが、仮に収入印紙を貼らなかった場合、本来納めるべき印紙税の3倍となる過怠税が発生します。

・登録免許税

不動産の権利を明らかにするために土地の所有権移転登記や建物の所有権保存登記に必要な税金です。不動産取得時の諸費用として含まれているケースがほとんどです。このほかローンを組む際に、金融機関が抵当権を設定するために必要となります。

・不動産取得税

土地や建物を購入しただけで課せられる税金です。税額は「課税標準×税率」で算出します。課税標準とは不動産の取得時における価格(固定資産税評価額により決まる)となります。税率は土地・家屋ともに2021年3月31日まで3%(2021年4月1日以降は4%)です。

 

不動産取得税は売買・贈与に関して課せられますが、相続については非課税となります。取得後、半年以上経過してから納付書が送られてくるので、納付するのを忘れないようにしましょう。

 

不動産保有時の2つの税金

不動産保有時にかかる税金は、保有するだけで課せられる「固定資産税」「都市計画税」と、賃貸経営により得た不動産所得に課せられる「不動産所得税」があります。

・固定資産税

土地・建物を所有している人にかかる税金です。市町村が徴収する地方税となります。

税額は「課税標準×税率」で算出しますが、課税標準は土地と家屋で算出方法が異なります。税率は1.4%です。

毎年1月1日時点で所有者に対して、第1期納税月(4月~6月)に納税通知書が送られてきます。年4回に分けて納付するのが基本ですが、第1期に一括で支払うことも可能です。不動産を購入した年は日割りで精算し、買主は負担割合分を支払います。

なお納付期限を過ぎて支払った場合、1日ごとに延滞金が発生します。納付期限の翌日から1か月を経過するまでは年率2.8%ですが、それ以降は年率9.1%となるので注意しましょう(2015年1月1日以降)。

・都市計画税

各市町村の管轄内に土地・建物を所有する際に地方税として納める税金です。課税標準に対して0.3%を掛けて算出します。

・不動産所得税

貸付による家賃収入を得れば、不動産所得を申告する必要があります。不動産所得は総合課税なので、会社の給与所得などと合算して課税所得を算出し、税額をあらためて計算します。収入金額として申告するものは家賃のほかに、次のようなものがあります。

・権利金

・礼金

・更新料

・保証金・敷金(契約書に返却条項が記されていない場合)

税率は所得金額によって異なり、例えば195万円以下は5%、195万円〜330万円以下は10%(ただし97,500円の控除あり)となります。

また、課税所得は総収入金額から必要経費を差し引くことができます。不動産投資の経費には様々な種類がありますが、借入金の金利分や建物の減価償却費が大きな経費となります。経費として認められる例は次の通りです。

・税金

・修繕費

・損害保険料

・賃貸管理費用

・マンション管理費用

・交通費・ガソリン代

なお領収書などは提出する必要があるので大切に保管します。総収入よりも経費の方が上回れば、赤字申告をすることになり会社から天引きされた所得税が還付されます。また翌年度の住民税も安くなります。

 

不動産を売却したときは譲渡所得税

不動産売却時には譲渡所得税がかかります。実質的には売却によって得た利益に関して発生する所得税となります。

譲渡所得税は、譲渡所得に対して税率を掛けて算出しますが、税率は所有期間によって異なります。

物件の所有期間が5年以下の場合、所得税30%+復興特別所得税0.63%、住民税9%となります。所有期間が5年を超えると、所得税15%+復興特別所得税0.315%、住民税5%です。

なお不動産投資を法人で行っている場合には、すべての売上と合算したうえで、税率は400万円以下が約21.4%、800万円以下で約23.2%、800万円を超えると約36.0%になります。

・譲渡所得の計算方法

不動産を売却した時の譲渡所得は次のように計算します。

 

譲渡所得=譲渡価格-取得費-譲渡費用

 

譲渡価格とは動産の売却金額です。譲渡費用は売却時にかかった費用です。例えば仲介手数料や売買契約書に貼る印紙税などがあります。

ただし取得費の計算の仕方は複雑です。購入時の取得金額をそのまま計上するわけではない点に注意します。

建物は経年により劣化し、価値の目減り分を毎年の確定申告で減価償却費として計上しています。そのため、減価償却費の総額を取得費から差し引く必要がありますが、減価償却費を多く計上していれば、取得費が少なくなるので譲渡所得は大きくなります。これが購入時よりも物件価格が下がっても譲渡所得がプラスとなる理由です。

・譲渡所得税は分離課税

家賃収入の不動産所得は総合課税といってほかの所得と合算することができます。例えば不動産所得が赤字の場合、他の所得の合算時に総所得を引き下げることができます。

しかし売却時の譲渡所得はほかの所得と合算することはできません。もし物件の値下がりにより利益が出ないとしても、すでに納めた税金が還付されることはないため注意しましょう。

・他の不動産の譲渡損なら相殺可能

譲渡所得は給与所得などと合算することができませんが、同じ不動産同士であれば合算できます。ただし居住用不動産の譲渡損のように繰越控除は適用されないので、過去の譲渡損と合算することはできません。

 

不動産を相続したときは相続税

相続税とは不動産を所有していた人が死亡により相続人に対してかかる税金です。相続税の税率は以下のようになります。

 

取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% 0円
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
5億円以下 55% 7,200万円

 

なお2015年1月1日の税制改革から相続税の基礎控除が縮小されたことで実質的な増税となりました。そこで注目されたのが不動産を利用した相続税対策です。

 

・不動産投資が相続税対策になる理由

相続される財産額には様々な種類があります。現預金や株式、有価証券などは時価で評価されるのに対して、不動産は時価よりも安く算出することができます。つまり現金を相続するよりも不動産を購入して相続した方が相続税を抑えることができます。

・不動産評価額の算出方法

不動産は建物と土地に分けて評価額を算出します。

建物は「固定資産税評価額」を使用します。固定資産税評価額は市町村が決定しますが、一般的に建築費用の50~60%です。さらに不動産投資により賃借されていれば、固定資産税額から30%を控除することができます。

土地の評価額は市街地であれば「路線価方式」で、それ以外は「倍率方式」で算出します。路線価方式の場合には、土地が面している道路の路線価に対して土地の面積を掛けることで計算できます。目安は地価公示価格の80%程度です。倍率方式の場合には、地価公示価格の70%程度となります。

さらにその土地に建設した不動産で賃借している場合、評価額を20%減らすことができます。このように不動産投資という形に財産を移すことによって、課税評価額を大きく引き下げ、相続税も大幅に減少させることが可能となります。

・基礎控除額の計算方法

相続税額は以下の計算式で算出します。

 

相続税額=(すべての財産額-基礎控除額)×相続税率

 

基礎控除額とは、相続税がかからない金額のことです。2015年の改正前後で次のように変わりました。

【税制改革前】

5,000万円+1,000万円×相続人数 (最高税率は50%)

【税制改革後(2015年1月1日以降)】

3,000万円+600万円×相続人数 (最高税率は55%)

控除額が少なくなった分だけ、相続税の対象となる財産額が増えることになりました。

 

不動産投資を法人化する税制上のメリット

不動産投資業を法人化すれば個人で行うよりも、税金面でさまざまなメリットを享受できます。

・所得分散が可能

法人化することで不動産所得から給与という形で自分や家族に分散することが可能です。個人の給与として申告する場合には、154万円を給与控除することができます。

また、例えば1,000万円の不動産所得を自分のみの給与として支払う場合、所得税は33%ですが、半分の500万円を配偶者に給与として支払うと所得税率は20%になります。

・経費にできる項目が増える

不動産所得に対する経費計上も幅が広がります。例えば家族を法人の役員とした場合、その役員の生命保険料も経費計上できます。さらにその役員の住宅家賃も経費とすることができるので、実質的に自分の賃貸家賃を経費計上することが可能となります。

・譲渡損を最大9年間繰り越しできる

個人で運用する場合、不動産売却時の譲渡損は繰り越しできませんが、法人の場合には9年間にわたり欠損金として繰越控除ができます。

 

いかがでしたでしょうか。不動産投資では様々な税金を支払う必要があり、負担も軽くないですが、事業を法人化することで税制上のメリットを受けられます。より詳しく知りたい方は最寄りの不動産会社に相談するなどして不動産投資を有利に進めましょう。

 

まとめ

税金のことは難しくてわからないと感じてしまうかもしれません。しかし、不動産投資を行う上では税金のことを避けては通れません。

「税金のことは税理士にお願いするから知らなくても大丈夫!」ではなく、「賃貸事業」「賃貸経営」を担う事業主・経営者として節税対策などを有利に進めるためにも、税務の知識は必要です。

不動産会社や税理士に教えてもらいながらでも良いので、不動産投資に関わる最低限の税務知識は備えておきましょう。

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