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地主や二代目大家なら活用すべき!住宅金融支援機構の賃貸住宅建築融資とは

土地活用を考えている地主の方や、親から物件を引き継いだ二代目大家の方にとって、建設費用は悩みの種ではないでしょうか。住宅金融支援機構が提供している「賃貸住宅建築融資」という商品は、長期固定金利により将来の金利上昇リスクを回避できるだけでなく、毎月の返済負担を減らせるため、安定した賃貸経営につながりやすいというメリットがあります。

今回の記事では賃貸住宅建築融資の特徴やメリット、まちづくり融資についても詳しくご紹介するので、賃貸物件の建設を検討している方は参考にしてみてください。

 

住宅金融支援機構の「賃貸住宅建築融資」とは

地主や二代目大家が有利な条件で融資を受けることができる住宅金融支援機構とは、もともと住宅金融公庫と呼ばれていた独立行政法人です。住宅金融市場への安定的な資金提供や住生活の向上を目的に2007年に社名を変更し、現在は「フラット35」などの住宅ローン商品等を主に提供しています。

住宅金融支援機構は住宅購入者への住宅ローンのほかに、アパートやマンションを建築する地主や二代目大家などに対して、その建築費用の融資も行っています。それが、「賃貸住宅建築融資」です。

「子育て世帯向け省エネ賃貸住宅建設融資」と「まちづくり融資」

住宅金融支援機構が提供する賃貸住宅建築融資には、2種類の融資商品があります。

一つ目は「子育て世帯向け省エネ賃貸住宅建設融資」で、子育て世帯が快適に住める住宅供給を支援することを目的とする商品です。

もう一つは、「まちづくり融資(長期建設資金)」で、安全な市街地整備への支援が目的となります。いずれも地主あるいは二代目大家が賃貸住宅を建設するための資金融資に利用できるのが特徴です。

賃貸住宅建築融資の特徴

金利のタイプは、「35年固定金利」「15年固定金利」の2種類があります。2020年2月の参考金利は35年固定で1.55%、15年固定で1.16%となっていますが、繰り上げ返済制限制度を利用する場合には、それぞれ1.52%と0.97%になります。

返済期間は最長35年です。融資額は建築工事費等融資対象となる事業費の100%以内となっています。

つまりは、建設しようと見積もりをとった費用が2,000万円だった場合、その100%である2,000万円が融資上限額になります。

返済方法は元利均等毎月払いまたは元金均等毎月払いのいずれかを選びます。

申し込み方法については、65歳未満であれば単独で申し込みができます。65歳以上の場合には65歳未満の後継者との連名による申し込みになります。

繰り上げ返済制限制度とは

賃貸住宅建築融資の「繰り上げ返済制限制度」とは、融資の契約締結日から10年間のうちに債務の全部あるいは一部を繰り上げ返済すると、利息のほかに繰り上げ返済違約金(繰り上げ返済金額×5%)を支払うというものです。

10年間の制限期間を経過したあとは、返済違約金は不要となります。また、繰り上げ返済制限制度を利用しなければ、いつ繰り上げ返済をしても手数料は発生しません。

融資資金の受け取り

賃貸住宅建築融資を受け取る流れは、建築した建物が竣工し、竣工現場検査を受けたあとに工事費総額が決定、抵当権を設定して契約となります。契約前でも工事を開始してからは中間金として資金を受け取ることができます。

たとえば、着工時に融資総額の30%、屋根工事完了時にさらに融資総額の30%、そして竣工時に融資総額の30%を中間資金として受け取ることが可能です。契約後に残りの資金すべてを受け取る流れになります。

賃貸住宅建築融資を利用する際の注意点

住宅金融支援機構で賃貸住宅建築融資を申し込む際には、保証人が必要になります。保証人として認められるのは、保証能力があると認められる法人または個人です。申込人が法人の場合には、その経営者のみが保証人として認められます。

返済が終了するまでの間は、融資対象の建物に損害保険会社の火災保険を付けることが義務付けられています。また、融資の対象となる建物および土地には、第1順位の抵当権が設定されます。

さらに融資を受けるためには、適合証明検査機関による設計検査と竣工現場検査を受ける必要があります。これは住宅金融支援機構が定める技術基準に建物が適合しているか否かをチェックするものです。

技術基準のチェック項目には物件の建て方や構造、住宅の規格や断熱構造などがあります。床の遮音構造や床スラブ(コンクリート)の厚さなどもチェックされるので、設計には十分な注意が必要です。

 

賃貸住宅建築融資のメリット

地主や二代目大家の方が住宅金融支援機構の賃貸住宅建築融資を利用するメリットを確認しましょう。

①金利が低い

②繰り上げ返済ができる

③建築費用の100%融資も可能

④自宅の建築費も含めて利用できる

金利が低い

住宅金融支援機構の賃貸住宅建築融資は民間の銀行が提供するアパートローンよりも金利が低いのがメリットです。たとえば三井住友信託銀行が提供しているアパートローンの金利と比較すると次のようになります。

変動金利 年2.575%
固定金利10年 年3.05%
上限プラン10年(上限金利) 年2.925%

一方、賃貸住宅建築融資の金利は、15年固定金利の場合で0.88%(繰上返済制限あり)、35年固定金利でも1.48%となります(繰上返済制限あり)。

繰り上げ返済ができる

都市銀行などのアパートローンを固定金利で利用する場合、原則として繰り上げ返済は不可とする金融機関が多くあります。たとえば、みずほ銀行は固定金利選択方式および全期間固定金利方式の融資においては、繰り上げ返済は原則として行えないとしています。

一方、住宅金融支援機構では繰り上げ返済制限制度を利用しても、返済期間が10年を超えれば手数料なしで繰り上げ返済ができます。収益をあげて手持ち資金に余裕ができたならば、繰り上げ返済をすることで支払い利息の総額を大きく軽減できます。

建築費用の100%融資も可能

融資額は申込人の属性や建物の担保価値、賃貸経営における収益性などで決まりますが、銀行などのアパートローンは頭金を必要とするケースが多くなります。

一方、住宅金融支援機構の賃貸住宅建築融資は最大100%の融資が下りることもあります。収益性さえ見込めれば、無理なくアパートやマンションを建設できるので資金面での負担が大きく軽減されるでしょう。

自宅の建築費も含めて利用できる

賃貸住宅建築融資は、自宅あるいは店舗などの非住宅部分を併設する場合でも利用できます。ただし、利用できる条件は「子育て世帯向け省エネ賃貸住宅建設融資」と「まちづくり融資」とでは異なります。

「子育て世帯向け省エネ賃貸住宅建設融資」の場合、自宅と店舗の合計が建物全体の延べ床面積の4分の1以下であることに対して、「まちづくり融資」は店舗が建物全体(自宅と賃貸住宅を含む)の2分の1未満であることが条件となります。

 

子育て世代向けの「省エネ賃貸住宅建設融資」と「まちづくり融資」の違いは?

賃貸住宅建築融資には、省エネルギー性能重視の「子育て世代向け賃貸住宅建設融資」と、一定の耐火構造基準を満たした「まちづくり融資」の2種類があります。それぞれの詳しい違いを確認してみましょう。

「省エネ賃貸住宅建設融資」は省エネルギー性能を重視した建物が対象

「省エネ賃貸住宅建設融資」は、子育て世帯の入居者の健康面に配慮して建築する賃貸住宅のための融資です。

融資条件は、「敷地面積が165平方メートル以上」「賃貸住宅部分の延べ床面積が200平方メートル以上であること」「1戸当たりの専有面積50平方メートル以上」となります。

なお、技術基準に関してはまちづくり融資の場合よりも厳し目です。まちづくり融資は「断熱等性能等級2以上(=昭和55年基準)」「あるいは断熱材に関する基準をクリアすること」のいずれかですが、省エネ賃貸住宅建設融資は「断熱等性能等級4(=平成25年基準)」「一次エネルギー消費量等級4以上」であるか、建物物エネルギー消費性能基準を満たすことのいずれかに該当する必要があります。

さらに子育て世帯向けの融資は断熱基準を厳しく設定しており、エネルギー消費を抑えるとともに小さい子どもが快適に過ごせる室内環境であることを求めているのが特徴です。

「まちづくり融資」は一定の耐火構造基準を満たした建物が対象

建替前の古い住宅等よりも地震や火災に強い賃貸住宅に建て替えることが目的としているのがまちづくり融資の特徴です。

具体的な融資条件は、「敷地面積が100平方メートル以上」「住宅の戸数または住宅部分の延べ面積が、建替えにより除却される住宅の戸数またはその住宅部分の延べ面積の合計以上あること」「1戸当たりの専有面積30平方メートル以上」となります。

また、建てる場所を問う「地域要件」や事業目的を問う「事業要件」、耐火性などの構造を問う「建築物要件」の3つすべてを満たすことも求められます。そのため、地主の場合にはその土地の場所も審査の対象となります。

 

まとめ

銀行などのアパートローンと比べると、住宅金融支援機構が提供する賃貸住宅建築融資は地主や二代目大家が建物を建築する際の資金負担を大きく軽減するものであることがわかります。ただし、融資を受けるための条件は、子育て世帯向けの融資かまちづくり融資か、どちらを選ぶのかによって問われる敷地面積の広さや技術基準が異なるので、詳しい内容は住宅金融支援機構に相談すると良いでしょう。

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